特定健診・特定保健指導
特定健診(特定健康診査)は、40歳以上74歳までの被保険者・被扶養者を対象に、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病などの生活習慣病を予防するために行うメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健診です。健診は健康状態を知る絶好のチャンスです。年に一度は健診を受け、健康状態をチェックしましょう。
1.メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは?
運動不足や食べ過ぎなどが続いて、お腹周りに脂肪がたまり(内臓脂肪型肥満)、高血圧、高血糖、脂質異常などの動脈硬化リスクがいくつも重なっておこっている状態です。
| 40~74歳については、男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者(該当者)または予備群と考えられる者であり、該当者約960万人、予備群者数約980万人併せて約1,940万人と推定される。 「2018年厚生労働省 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)該当者・予備群の状況」 |
2.メタボリックシンドロームの診断基準

3.特定健診の検査項目
※特定保健指導の対象者かどうかを判断するための健診です。
当組合が実施している健診は、「特定健診」に必要な検査項目と内容を満たしています! 当組合の健診を受診することにより、特定健診を受診したことになります。
基本的な健診項目
| 胃部検査 | 既往歴、服薬歴、喫煙歴など |
| 身体計測 | 身長、体重、BMI、腹囲 |
| 血圧測定 | |
| 診察 | 自覚症状、他覚症状 |
| 尿検査 | 尿糖、尿蛋白 |
| 血液検査(血糖検査) | 空腹時血糖またはHbA1C |
| 血液検査(資質検査) | 中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールまたはnon-HDLコレステロール |
| 血液検査(肝機能検査) | AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTR(γ-GTP) |
詳細な健診項目(一定の基準のもと、医師が認めた場合に実施)
| 心電図 | |
| 眼底検査 | |
| 貧血検査 | 赤血球、血色素量、ヘマトクリット値 |
| 腎機能 | 血清クレアチニン |
4.特定健診・保健指導のメリット
①身体の状態がわかる
血液検査を通じて、動脈硬化に関係する脂質量や肝臓障害の有無など、症状に現れない身体の状態が分かります。
②病気の芽が発見できる
身体のどこも痛くない、不調はない・・・。でも、知らないうちに重大な病気の芽が芽生えているかもしれません。その芽を摘む方法も分かるので早期改善、進行防止が可能です。
③プロの視点で生活改善のポイントがわかる
身についた何気ない習慣が、実は病気につながることもあります。そのような生活習慣の改善に向けて、保健師や管理栄養士がサポートします。
④老後を健康に
日本人の平均寿命は、男性は「81.09歳」、女性は「87.26歳」(平成29年簡易生命表)です。毎年健診を受けて、生活習慣病を予防することが老後を健康で過ごせるかどうかを左右します。さまざまな立場で家族を支えるあなたが健康であれば、家族も安心して暮らせます。
⑤医療費が節約できる
生活習慣病は、いったん発症すると長期にわたる治療が必要になります。肉体的な負担だけでなく、医療費がかさみ家計にも大きな負担となります。健診を受けて健康を維持すれば、無駄な医療費を使わずにすみます。
婦人科健診・がん対策健診を組み合わせることで、病気のリスクをさらに下げることができます!
(医療費の例)

5.特定保健指導とは?
対象者は健診結果から自らの健康状態を把握し、生活習慣改善のための行動目標を自ら設定・実施できるよう、医師、保健師などによる個々人の特性やリスクに配慮した支援を行います。
特定保健指導対象者の選定方法により「動機付け支援」「積極的支援」に該当した方に対し実施されます。
| 動機付け支援 | 個別面接を原則1回行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に通信(電話・eメール・ファックス・手紙など)などを利用して評価を行います。 |
| 積極的支援 | 動機付け支援に加え、3ヶ月以上の定期的・継続的な支援を行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に評価を行います。 |